インターネットはWi-Fiを使わなくても利用できますが、現代の生活ではインターネットだけでなく、Wi-Fi自体も必要不可欠な存在となっています。
本記事では、なぜWi-Fiが必要なのか、その理由を5つのポイントで説明します。

①スマホのアップデート(更新)にはWi-Fiが必要
私たちが使っているスマホやパソコン・タブレットなどの通信端末には、定期的なアップデートが必要です。
アップデートとは、セキュリティの向上や機能強化を行うために必要な、ソフトウェアの更新作業のことです
スマホのアップデートは、一度に数ギガ単位のデータ通信量を消費することがあります。
このアップデートを大勢の利用者がモバイルデータ通信で行うと、通信回線が混雑して通信障害となる恐れがあります。このため、アップデートは基本的にWi-Fiで行う設定になっています。

最近使われるようになってきた「eSIM」でも、初期設定にはWi-Fiが必要です
②災害時、モバイルデータ通信の代替手段として必要
災害時は、モバイルデータ通信が混雑するため一時的に使えなくなることがありますが、その代替手段としてもWi-Fiが必要です。
近年では避難所にWi-Fi環境が用意されることが多くなっています。
モバイルデータ通信が通信障害によって使えない状況でも、Wi-Fiを利用することでインターネットに接続し、メールやSNSで連絡を取り合ったり、最新の災害情報をリアルタイムで確認することができます。

もちろんモバイルデータ通信とWi-Fiの両方が使えなくなる可能性もありますが、複数の通信手段を確保しておくことは、緊急時の備えとして必要です
携帯各社がWi-Fi「00000JAPAN」無料開放 令和6年能登半島地震
引用:ImpressWatch
大地震の発生や台風、集中豪雨など大規模災害時に、被災地において、通信事業者などが提供する公衆無線LANサービスを契約者以外でも使えるようにするのが「00000JAPAN」です。
引用:無線LANビジネス推進連絡会
③家電をインターネットにつなげるにはWi-Fiが必要
現代の生活では、家電製品もインターネットに接続して利用することが一般的です。そのためには、家庭内でWi-Fi環境が整備されている必要があります。

Bluetooth(ブルートゥース)通信や赤外線通信もありますが、Wi-Fiを使った接続方法が圧倒的に多いです

Bluetooth(ブルートゥース)通信や赤外線通信もありますが、Wi-Fiを使った接続方法が圧倒的に多いです
④リモートワークやリモート学習にはWi-Fiが必要
コロナ禍によってリモートワークやリモート学習が広まり、自宅でインターネットに接続することがますます重要になりました。
オンライン会議やオンライン授業の場合、ビデオ通話がメインとなります。ビデオ通話はデータ通信量の消費が大きいため、モバイルデータ通信ではなくWi-Fiが必要となります。
⑤行政サービスや教育分野での通信環境は、Wi-Fiが前提となっている
現在、Wi-Fiは世界中で使われていて、インバウンド(訪日旅行)対応や地域活性化などの観光産業、行政サービスでもWi-Fiでの通信が前提となっています。
また、文部科学省は2019年からGIGAスクール構想をスタートさせました。
GIGAスクール構想とは、子供たちの学校教育において1人1台のコンピューターと高速ネットワークを整備するという取り組みです。 これにより子供のいる家庭ではインターネットにつながることが今まで以上に求められ、その通信環境としてWi-Fiが必要となっています。

職場や学校から「家庭でWi-Fi環境を整えてください」と言われることが増えています
まとめ
Wi-Fiは、日常生活や緊急時に欠かせない通信方法です。
スマホのアップデートにはWi-Fiが必要ですし、災害時にはモバイルデータ通信が使えない場合の代替手段としても重要です。
また、行政サービスや教育分野ではWi-Fi接続が前提となっており、家電をインターネットにつなげるスマート家電の操作にもWi-Fiが必要です。さらに、リモートワークやリモート学習には安定したインターネット接続が不可欠であり、Wi-Fiがその要となっています。